ポリ塩化ビフェニル(PCB)廃棄物の処理をめぐって、JESCOにおけるPCB処理事業が終了したことを受け、新たに「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法及び中間貯蔵・環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律」が成立しました。新法の概要について説明します。
低濃度PCB廃棄物の処理期限が迫り新たな法体制を整備
高濃度PCB廃棄物については、国が設立した中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)の処理施設において処理事業が行われてきましたが、今年3月末をもって処理事業が終了しました。しかし、今後も散発的に高濃度PCB廃棄物が発見される可能性があり、適切な処理の必要性があることから、新たな体制の整備が求められていました。
また、低濃度PCB廃棄物については、保管事業者に対して2027年3月31日までの処分が義務付けられていますが、まだ使用中の製品もあることから、こうした製品が処分期間後に適切に処分される必要があります。
こうした背景から、第221国会(2026年2月18日〜7月25日)において、「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法及び中間貯蔵・環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律(以下、『新法』)」が提出され、成立しました。
新法で低濃度PCB使用製品の届出などを義務付け
新法のポイントは次の3点です。
ポイント①低濃度PCB使用製品の届出義務等
使用中の低濃度PCB製品についても、都道府県知事等への届出義務や管理基準の遵守を課します。また、旧法における処理期限である2027年3月31日に関わらず、一定の期間内に処分を義務付けます。一定の期間とは、最大5年間になる見通しですが、詳細は今後の政令によって決められます。
ポイント②高濃度PCB廃棄物の処分義務
保管する廃棄物が高濃度PCB含有と判明した場合も、一定の期間内に処分が義務付けられます。
ポイント③都道府県等におけるPCB廃棄物処理計画の廃止
新法に基づく管理に切り替わるため、都道府県等におけるPCB廃棄物処理計画の策定義務などが廃止されます。
新法は、2027年4月1日から適用される予定であり、2026年度中に発見されたPCB廃棄物の取り扱いが旧法/新法のどちらになるのかが今後の焦点になっています。(参考:環境省「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法及び中間貯蔵・環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律案」の閣議決定について | 報道発表資料)
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