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太陽光発電所のケーブルの盗難事故が急増、JPEAが再び注意喚起

全国的に電線の品薄が続く中、太陽光発電所のケーブルの盗難事故が増加しています。ケーブル盗難の被害にあうと、発電が止まってしまうだけでなく、保険手続きも必要になるなど大きな損害につながります。太陽光発電協会(JPEA)は2024年2月、昨年に引き続き、ケーブル盗難対応についての注意喚起を行いました。ケーブル盗難の防犯対策の重要性が高まっています。

「設備設計面」と「運営面」の両面で対策を

太陽光発電協会(JPEA)は2024年2月1日、太陽光発電設備のケーブル盗難対応について注意喚起を行いました。昨年2月にも同様の注意喚起を行なっており、今回のリリースはそれに続く2回目です。(参考:https://www.jpea.gr.jp/news/14006/

JPEAによると、太陽光発電所のケーブル盗難がこの1年間で急増の傾向にあるとしています。これまでは夜間など、人が近づきにくい環境で中規模〜大規模の発電所が盗難の被害に遭うケースが多かったのですが、最近では、小規模な発電所でも盗難に遭う事例が増えているとのことです。

そのため、個人で所有している低圧の太陽光発電所でも、しっかりとした盗難対策を行う必要があります。JPEAは、「設備設計面」と「運営面」の両面から盗難に遭わないための対策を講じることが重要だと強調しています。

具体的には、設備設計面での対策例としては、露出(コロガシ)配線を避けることや、地下埋設配管とハンドホールのロック設計の他、フェンスや柵塀、草刈りなどを行うことなどを挙げています。また、運営面での対策例としては、ケーブル盗難の異常検知や緊急駆け付けの対応、近隣の方々や発電所間による防犯体制の構築が重要だとしています。

太陽光の保険やファイナンスのリスクも

太陽光発電所のケーブル盗難に関連して、事業に深く関わるのが保険の対応です。近年、ケーブル盗難といったリスクが高まっていることなどから、保険の新規契約や更新が難しいといった課題が顕在化しています。発電所がケーブルの盗難に遭い、保険料が上がったり、契約更新が難しくなったりする事例が散見されています。

保険が契約できない場合、リース契約の条件から逸脱してしまうため、最悪のケースでは、リース契約そのものが継続できなくなってしまう恐れもあります。発電事業の存続だけでなく、発電所オーナーにとっては経済的に大きな負担になるでしょう。

甚大な被害をもたらす太陽光発電所のケーブル盗難は、許されることではありません。こうした犯罪が1日でも早くなくなることを願います。発電所オーナーが足元でできることとして、防犯対策の強化に取り組むことが重要です。

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