電気料金にはいくつかの種類があり、自社の電気の使用状況に合ったメニューを選ぶことが大切です。選択の際、自社にはどれが適しているのか迷ったという方も多いのではないでしょうか?ぴったりのメニューを選ぶには、ちょっとしたコツがあります。今回は、九州電力・高圧の電気料金メニューの基本的な解説と選定のポイントをわかりやすくお届けします。
そもそも「基本料金」と「従量料金」とは?
電気料金は「基本料金」「従量料金(電力量料金)」「燃料費調整額」「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」の4つで構成されています。この仕組みは、前回の本ブログ『電力コスト削減に欠かせない「デマンド」を正しく理解しよう!』でもお伝えしました。
このうち、電気料金を大きく左右するのは「基本料金」と「従量料金(電力量料金)」の2つです。基本料金は契約容量(kW)で決まる固定料金であり、電気の使用量に関わらず固定額を支払います。従量料金は、その名の通り使った電力量(kWh)に応じて支払うものです。
メニューの特性を押さえることが重要!
電力会社の料金メニューは、需要地点の用途などによって分けられており、従量料金の設定が異なる複数のメニューがラインナップされています。九州電力株式会社のウェブサイト「料金メニューの概要および料金単価表(九州本島のお客さま)」(2021年5月12日現在)を参考に、それぞれのメニューがどのような需要パターンに適しているかを説明します。
九州電力の高圧メニューは、需要場所の特性によって「産業用」と「業務用」に大別されています。「産業用」は工場など、「業務用」は事務所や学校など向けです。
産業用電力A・業務用電力A
- 従量料金が、7~9月の「夏季」と、それ以外の「その他季」の2種類。
- 主に日中や平日に電気を使い、夜間や週末はあまり使わない需要場所に適しています。
産業用季時別電力A・業務用季時別電力A
- 従量料金を季節と時間帯で分け、7~9月の平日13~16時を「ピーク時」、7~9月の平日・日中を「夏季昼間」、それ以外の月の平日・日中を「その他季昼間」、夜間と日祝日を「夜間」と分類します。
- 「夜間」帯の単価が割安なため、3交代制や24時間操業など、電気の使用時間が長い需要場所に適します。
業務用休日エコノミー電力A
- 従量料金が季節と曜日で分けられています。
- 平日が割高、土日祝日が割安な単価に設定されているため、平日よりも週末の稼働が多い施設などに適しています。
- 本メニューには産業用向けはありません。
(末尾が『A-I』のメニュー)
- 上記メニューのそれぞれには末尾が「A-I」のものがあります(業務用電力A-Iなど)。
- 「A-I」メニューは基本料金単価が低く、従量料金単価が高い設定のため、電気の使用が極端に少ない需要家に適しています。
- 1日に数時間や週に数日しか営業しない施設、夏季や冬季の休業が長い施設などに適します。
- 24時間営業などの場合はかえって割高になることもあるため、注意が必要です。
ぴったりの電力メニューを選ぼう
電力コストを見直すには、まず、契約中の電力メニューが自社の需要パターンに適しているかどうかをチェックすることが大切です。「どのメニューが自社に適しているかわからない」などご不明な点がありましたら、弊社までどうぞお気軽にご連絡ください!
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