経済産業省・資源エネルギー庁は2026年度以降、需給調整市場の一次・二次②・複合商品の上限価格を15円/ΔkW・30分に引き下げる案を提示しました。これらの商品で上限価格への応札が集中していることを受けて、調達コストの高騰を防ぐために介入した形です。
募集量の適正化と上限価格の引き下げを議論
資源エネルギー庁の制度検討作業部会は2026年1月23日、2026年度以降の需給調整市場のあり方を議論しました。議題は、需給調整市場の募集量の適正化と調達力の調達コスト低減。特に、一次調整力・二次調整力②・複合商品における応札量の増加と落札価格の引き下げが焦点になりました。なお、需給調整市場の各商品については、こちらの記事をご覧ください。(参考:一次調整力とは? 需給調整市場で収益を上げる仕組みを探る | トピックス | 株式会社白水電気管理事務所)
上限価格は暫定15円に 市場競争が改善しなければ引き下げも
2026年度以降の募集量については、一次〜三次①で1σ(標準偏差)相当量とする案が示されました。σとは、過去の再エネや需給予測の誤差の統計的最大値です。これまで、一次・二次①では、1σ(標準偏差)の3倍である3σ相当量を募集量としていましたが、調達量は大幅に未達の状況が続いていました。
上限価格については、現在の19.51円/ΔkW・30分から15円/ΔkW・30分に引き下げる案が示されました。また、市場の競争状況に改善が見られない場合には、上限価格を10円、7.21円/ΔkW・30分と段階的に引き下げるとされました。
さらに、現在、系統用蓄電池の接続検討申込の件数が急増していることを踏まえ、市場への応札量が増加することを期待して、今後の市場の動きによっては募集量を増加させるとしました。
需給調整市場の運営者EPRXの法的な位置付けを明確化へ
現在、需給調整市場は「一般社団法人 電力需給調整力取引所(EPRX)」という任意団体が運営しています。この団体は、一般送配電事業者が私設したものです。今回の作業部会では、ガバナンスを適正化するため、EPRXを電気事業法上で正式に規定すべきとされました。
需給調整市場は、系統用蓄電池ビジネスにおける収益の多くを担っています。今回の上限価格の引き下げは、多くの事業者に影響するものとなりそうです。また、市場運営者であるEPRXの位置付けを巡っても、今後何らかの変化が予想され、需給調整市場に参加する事業者には対応が求められそうです。
(参考:経済産業省・資源エネルギー庁 第110回総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 次世代電力・ガス事業基盤構築小委員会 制度検討作業部会)
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