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太陽光発電の保安、工事前の構造安全性の確認を義務化へ

経済産業省・資源エネルギー庁は12月15日の有識者会議で、太陽光発電設備の構造安全性の確認など、保安を強化する方向性を示しました。新たな確認制度では、施工前に第三者が構造の技術基準への適合性を確認する仕組みを設ける方針です。どのような検討が行われたのか、具体的に見ていきましょう。

太陽光発電設備の事故の多くがPCSや架台・基礎に起因

電気工作物の破損の内訳と電気工作物の破損原因(出典:資源エネルギー庁

資源エネルギー庁によると、2023年度の太陽光発電設備の事故の9割が「電気工作物の破損」であり、その内訳はPCS(パワーコンディショナ)や架台・基礎の破損が大半であったということです。こうした状況を受けて、12月15日に開催された電力安全小委員会では、太陽光発電設備の保安の強化について議論されました。

工事前に「適合性確認」のプロセスを導入へ

太陽電池発電設備に関する新たな規制体系のイメージ(出典:資源エネルギー庁

現行の制度では、2,000kW以上の太陽光発電設備は国が工事前に審査を行い、10〜2,000kW未満の場合は設置者が使用前自己確認を行うことを求めています。しかし、今後は、太陽光発電設備の設計不良による事故を未然に防ぐため、「土木建築の専門性を有する第三者機関が、工事前に構造に関する技術基準への適合性を確認する仕組み」を設けるという案を示しています。また、並行して、民間の認証制度や規格を活用した標準化も図るとしています。これによって、太陽光発電設備の規制体系は上図の通り、工事前に「適合性確認」のプロセスが入る見通しです。

既存発電所への現地調査や立入検査の強化も

さらに、既存の発電所への規制も強化される見通しです。稼働中の発電所への現地調査や立入検査を強化するとともに、設置者に対して設備の補修の必要性を周知するなどの案が示され、設置者の保安意識の向上を図るとされました。

なお、2024年度には全国で約1,300件の不適切案件とされる発電所に対する現地調査が実施され、そのうちの約1,000件に対して行政指導が行われています。

こうした保安の強化がいつから実施されるのかはまだ明らかにされていませんが、太陽光発電設備の設置者は今後の検討の動向を注視することが大切です。

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