
系統用蓄電池などの蓄電池ビジネスの舞台となる需給調整市場。中でも、もっとも要件が厳しい一次調整力が収益アップのポイントとして注目されています。そもそも一次調整力とは何か、わかりやすく説明します。
一次調整力は「極短周期成分」の調整力を提供

調整力(調整機能)の分類。(出典:一般社団法人電力需給調整力取引所)
需給調整市場には5つの商品があり、一次調整力はそのうちの1つです。それぞれの商品は、出力の増減を指令してから応答するまでの時間や、指令の方法、応答の持続時間などの要件が異なります。一次調整力は、5つの商品の中でもっとも厳しい要件が設定されています。なお、需給調整市場の商品については、こちらの記事を併せてご覧ください。(参考:系統用蓄電池ビジネスの鍵を握る、需給調整市場とは? | 株式会社白水電気管理事務所)
一次調整力が提供するのは、数秒〜数分の需要変動である「極短周期成分」に対する調整力です。従来、こうした極めて短い周期の需要変動は、電力会社が持つ大規模な発電機のガバナフリー(GF)運転によって対応していました。ガバナとは調速機であり、発電機の周波数を一定に保つための機能を持っています。GF運転とは、電力系統の周波数に応じて、調速機が発電機の出力を調整する運転のことを指します。一次調整力で求められるのは、こうした周波数制御の能力です。
オフラインの自端制御が重要

需給調整市場で取り扱う商品一覧。(出典:一般社団法人電力需給調整力取引所)
極めて短い時間で調整力を提供するために、一次調整力では周波数の変動を自端で検知する必要があります。自端とは発電機などの設備がある場所、つまり自身の端子のことです。一次調整力では、自端で周波数の変化を検知して発電出力を増減させるまでの時間が10秒以内と定められています。これに対して、需給調整市場の他の商品では5〜60分以内と、応動の速度が緩やかになっています。
このように短時間で応動するには、発電出力の制御をオフラインで行うことが重要になります。というのも、オンラインで一般送配電事業者からの制御を待っていると、決められた10秒以内の応動時間に間に合わない可能性があるからです。
需給調整市場の一次調整力に参入するには、まず、アグリゲーターのシステムが一次調整力に対応できること、次に、蓄電池のパワーコンディショナ(PCS)などのハードウェアがアグリゲーターのシステムと対応できることが重要です。ハードウェアとソフトウェアがうまく連携して初めて、一次調整力への参加が可能になると言えます。
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