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2025年度の再エネ賦課金は3.98円。FIT初期投資支援スキームがこの10月に開始

2025年度の再生可能エネルギー発電促進賦課金とFIT・FIP買取価格が決定しました。また、今年10月から、期間を限定して買取価格を増額する「初期投資支援スキーム」もスタートします。

2025年度の再エネ賦課金は過去最高額に

再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)の2025年度の単価は、3.98円/kWhとなりました。2024年度の3.49円/kWhから0.49円の増額となり、過去最高額です。

再エネ賦課金は、FIT・FIPの買取費用から回避可能費用を差し引いて求めます。回避可能費用とは、電力卸市場の実績額などに相当します。ところが、電力卸市場の価格は近年、安値で推移しています。なぜなら、出力抑制時には電力卸市場価格が0.01円/kWhになり、近年、再エネの出力抑制が増加しているからです。今後も、再エネ出力抑制は増えると予想されていることから、電力卸市場は安値が続くでしょう。そうなると、再エネ賦課金が高くなりやすい状況が続くと考えられます。

2025年度の再エネ賦課金単価は、2025年5月検針分から2026年4月検針分までの電気料金に適用されます。再エネ賦課金が4円に近い価格となったことで、需要家の負担が増えることは否定できません。

初期投資スキームは増額期間終了後の買取価格に注意

(2025年度のFIT買取価格。住宅用太陽光発電・事業用太陽光発電(入札対象外)。出典:経済産業省)

2025年度のFIT・FIPの太陽光発電の買取価格は、上図の通りです。10kW未満の住宅用太陽光発電、10kW以上250kW未満の事業用太陽光発電(屋根設置)は、期間をかぎって買取価格を増額する「初期投資支援スキーム」が2025年10月から適用されます。

初期投資支援スキームでは、住宅用太陽光発電の買取価格が、最初の4年間は24円/kWh、5年目以降は8.3円/kWhとなります。また、事業用太陽光発電(屋根設置)では、最初の5年間が19円/kWh、6年目以降は8.3円/kWhとなります。

太陽光発電の初期コストが導入のハードルになっていることから、当初の買取価格を引き上げる初期投資支援スキームが導入されます。しかし、増額期間が終了した後の買取価格が低いことから、スキームを活用する際には注意が必要です。

(参考:再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2025年度以降の買取価格等と2025年度の賦課金単価を設定します (METI/経済産業省)

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